アロマテラピーの仕組みと効果

【香りと脳の関係】

嗅覚は人の持つ最も原始的な感覚のひとつと言われています。

5感の中で嗅覚は唯一、脳とダイレクトに繋がっており、香りを嗅いだ時に脳に届くまでの速さは0.2秒以下。また、嗅覚は本能を司る”大脳辺縁系”の偏桃体や海馬に直接作用し、”快・不快”を感じます。香りを嗅いで、一瞬で過去の思い出がよみがえるのはこのためです。

また、嗅覚を介した信号は、自律神経を司る視床下部にも届きます。アロマテラピーでリラックスしたりリフレッシュできるのは、この自律神経に作用するためです。

 

 

私たちが心地よいと感じるものは脳を良い状態にしてくれますし、不快だと感じるものは知らず知らずのうちにストレスになっています。

そんな、香りがダイレクトに脳に作用する仕組みを利用して、手軽にストレスケアを行ったり、日常では見て見ぬふりをしている自分の意識とつながることが容易になるのです。



【香りと呼吸器の関係】

 

アロマディフューザーや湯船に、エッセンシャルオイル(精油)を垂らすなどして芳香浴をおこなう。これは、呼吸器から香りを取り入れる方法です。


芳香成分は、肺の肺胞という組織から血液に入ります。そしてその成分が体内をめぐり、植物の効能が体に作用します。

 

コーヒーやハーブティー、お味噌汁などの香りを楽しむ。お花畑からよい香りがする。これもりっぱな芳香浴です。

一方で、ドラッグストアなどで安価に手に入る柔軟剤や芳香剤などに含まれる人口の香りを嗅ぐと、上記とおなじメカニズムで体内に取り入れているということになりますので、身の回りの生活用品は、知識をもって選ぶことがたいせつです。


【香りと皮膚の関係】


アロマトリートメントや、芳香化粧品をお肌に使うなどすると、芳香成分が皮膚から血液へと吸収されます。
エッセンシャルオイル(精油)に含まれる芳香物質の分子構造は小さくて油に溶けやすいので、皮膚の真皮を覆う皮脂膜や角質層を通り抜けることができます。

 

エッセンシャルオイルは自然の植物の状態よりも濃縮されているため、キャリアオイル等で希釈して使用するのが一般的です。


ストレスは積極的にケアする時代

日本でアロマテラピーが大きく広まったのは、1995年の阪神・淡路大震災で癒しの効果が注目されたことがきっかけでした。

その後、2008年のリーマンショック・2011年の東日本大震災。
そして2013年、国は脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病の4大疾病に、新たに精神疾患を加え「5大疾病」としました。

 

うつ病や統合失調症などの精神疾患の患者は年々増え、他の疾病を上回っています。

 身近な「心の病」。日々の食習慣や運動習慣に配慮するのと同等に、病にかかる前に積極的・日常的にケアする。

 

それが自分のためでも、愛する人のためでもあるのですね。